防衛庁に行ってきたぜい。

市ヶ谷台。



霞ヶ関訪問の一環で防衛庁に乗り込んできましたよ。


M1輪講のときに自分の研究してる無線センサネットワークの発表して、そのあとつっこまれた一言。「これってアプリケーションは軍事用ぐらいしかないんじゃないですかねぇ」


だったら見てこようじゃないですか、軍事研究の現場。
っていうわけで市ヶ谷に行ってきたわけです。こんな機会じゃないとなかなかね。


敷地の大半は高台になっていて、庁舎はその上に建っています。うーむ、この高台の地下にシェルターとかあるに違いない。敷地内には制服さんと背広さんが1対1くらい。敷地内を走る車も普通車とジープが半々くらいかな。なんか非日常の混在っぷりにワクワクします。


庁舎の中の案内板には見慣れぬ部署名がいっぱい。
「写真映像中隊」
「印刷物補給科」


庁舎内の意外な女性率の高さにはちょっとビックリ。


庁舎内には喫茶店が結構あります。


「喫茶室D−10」


D−10?マクドネル・ダグラス
…真意は分からないけどなんというネーミング。


まずは事務系と合同でお偉いさんによる「就職の心構え」。
「20歳までに社会主義に憧れを持たないものは心に問題があるが、40歳になっても社会主義に憧れをもつものは頭に問題がある。」
理想主義とリアリズムを語る非常に含蓄のある言葉だけど、この場で披露するのはいかがなものか。


技術系の人たちだけ別室に通されまず20分ほどビデオを見ました。
技術系の、特に電子・機械系の人たちの配属はTRDI技術研究本部という部署。防衛庁長官の直属組織です。自衛隊の装備品・機材の研究開発を行っているらしい。


ビデオの中身はTRDIの紹介なんだけど。


「新開発の浅海用対潜魚雷により浅瀬の目標を的確に補足します」
(目標ってなんじゃい)


「アレイレーダー搭載の中SAMにより山影に隠れた敵集団も攻撃することができます」
(山影に隠れた敵集団…)


「自走榴弾砲の軽量化・高機動化により迅速な展開が可能となります」
(自走榴弾砲をどこに展開するって?)


ビデオにいちいちつっこみをいれる自分を発見。
自分が平和ボケ極まっているのか、現実感がもてないのか。


確かにTRDIのたゆまぬ研究開発による装備の更新のおかげで、自衛隊が世界トップレベルの戦力を維持できるのだなぁと思いますが。「活躍する機会は一生ないんだろうなぁ」とか思いながら新型戦車とかの研究開発やるのは、今から考えても空しいものがある…。(無論活躍する機会が一生来ないほうがいいに決まってるけど)


僕は軍事兵器マニアって訳じゃないけどほどほどに好きです。
なにが好きかって、兵器の持つナンセンスさ、非生産性、バカバカしさ。だから「F2かっちょえー」みたいな萌え方はあんまりなく、「大和」とか「80cm列車砲」とか「マウス」とか「ドーラ」とか無駄に大きくてバカバカしくて非合理的な兵器にクラッとくる人です。


そんな対象を一生かけて真剣に研究してく、ってのはちょいと無理のようです。


なんて思いながら市ヶ谷台を下りました。