アクメッド王子の冒険

ねずみなんか目じゃねぇ。



東京都写真美術館でやっている噂の世界最初の長編アニメーションを見てきました。


ロッテ・ライニガーというドイツの女性影絵作家の作品で1926年製作です。
この時代なのになんとカラー!(モノクロ彩色?)しかもその色が黄色や橙、赤といった原色系で、影絵の黒を魅惑的に引き立てると同時に、とてもモダンな印象を与えます。


影でつくられた王女、影で塗りつぶされていて表情などないはずなのに、その絶妙な造型や微妙な仕草によって全てが表現されていました。影絵からエロスを感じれます(笑)


何よりも。
影絵アニメーションだから当然なんだけど、影と彩色された部分のコントラストが非常に美しくて。光をダイレクトに感じることができて。ただただ画面を見ているだけなのにその美しさに涙がにじんでくる…そんなシーンがいくつかありました。光と影の芸術…まさしく映画の原点だと思います。


今回はじめてステレオサウンド版がプリントされて上映に使われたわけだけど、かつてはオケ生演奏で入れていたそうです。豪華だなぁ。
パパゲーノの歌がいまだに頭から離れません…。