靖国に遊ぶ。

でかい!



ちょっち危険なタイトルです。


神保町「さぶちゃん」に初詣をしようと思い自転車をはしらせました。ところがどっこい、準備中…orz。


昨日の夢に「さぶちゃん」でてきたんだよね。
あの甘辛いシナチクにしょっぱいヤキメシ。
どんぶりに突っ込まれたさぶちゃんの親指。


食べずに帰るわけにはいかないので、準備終わるまでこのあたりで時間をつぶすことに。で、考えついたのが「靖国神社に初詣にいこう。」


実は靖国神社にまともに参拝するのは初めて。
てか「東京人が行かない東京3大名所」じゃない?
あとは東京タワーと…皇居?(超適当)


いやー、境内歩いていると「英霊の御霊」とか「第○○連隊戦友会」とか現実感のない文言が散見されます。拝殿の手前には「皇族下乗」の立て札。皇族でも馬から降りて拝めよってことですか。


まぁ拝殿とか初詣とかはぶっちゃけどうでもいいんです。
メインはやっぱり「遊就館」!!


拝殿の脇にありました、てか拝殿より遥かに大きなピカピカの建物です。
ガラス張りの展示室の中に復元された零戦が…。


思ったよりも大きな機体です、どこまでオリジナルかは分からないけど見事な復元。戦争や兵器の可否はともかくとして、これを目の前にしてまず、うつくしい!と思ってしまいます。当時の最先端技術の結晶なんだけど、機体のリベットの打ち出しから温かいクラフトマンシップを感じさせる、優美な機体でした。


最近たまたま零戦の設計者である堀起二郎技師の特集番組を見ただけに感動もひとしお。ちなみに展示機は52型、栄21エンジン搭載、最も量産されたタイプです。それにしても艦船といい、航空機といい、旧軍の意匠は機能性にあふれていて美しいですね。(それにひきかえいまの日本の工業デザインの酷さは…。)


他にも泰緬鉄道に使用されたC56や現存する唯一の15センチカノン砲沖縄戦に使用され弾痕がなまなましい)などが1階ロビーに展示され無料でみることができました。機械好きな人なら1時間は過ごせる。(てか過ごした。)


さて、展示に飽きると細部が気になってくるものですね。
遊就館入り口近くに設置されている電光掲示板にふと目をやると。


「一、軍人は禮義を正くすへし」

…。
なんと。軍人勅諭すか。


デフォルトで旧漢字が流れる電光掲示板なんて日本広しといえどここだけでしょう。


お土産売り場には戦艦大和のプラモやら零戦の写真集やらブルーインパルスのDVDやら勢ぞろい。っていうかブルーインパルス靖国の英霊となんも関係ないっす。ここらへんが「遊就館は軍事オタの巣窟」と批判されるゆえんでしょうか。


別に軍事博物館それ自体には賛同するけど(ヨーロッパには、これでもかってぐらいエグい展示してる軍事博物館もあるしね)こうやって宗教的、政治的な意味合いとともに展示されるのには大いに疑問を持ちます。っていうか純粋な軍事博物館が国民感情として認められず、建前上戦争の悲劇を追認する施設としてしか存在しえないところに戦後日本の歪みを感じます。


館内にはちらほら子供連れの老人の姿が見られました。
僕がカノン砲の展示を見ていると
「オレも昔はフィリピンでこれ撃ってたんだ」
そんな会話がきこえてきました。